「染色体医工学」とは本来存在しない細胞状態を、染色体を利用して人工的に作り出すことによって、本来の生命現象や疾病の原因を理解しようとする学問です。


私たちの研究室では、世界最先端の染色体工学技術を活かして基礎研究(細胞老化・発がん機構の解明, 長鎖RNAの機能解析による遺伝子発現制御機構の解明, ダウン症候群の発がん機構の解明等)から応用研究(創薬と治療を目指したヒト型モデル動物, ヒト疾患モデル動物, 化学物質の毒性評価, 遺伝子の細胞治療, 細胞分化のモニタリング等)まで様々な幅広い分野に渡り研究を確立させ社会への貢献を目指しています。 

 

News & Topics

2024.01.15

 

ヒト染色体領域のクローニングを飛躍的に改善する技術を開発

~マウス人工染色体を用いたヒトゲノム研究・創薬研究を加速~

 

 

 香月教授および博士課程の宮本人丸君らの研究グループが、ヒト iPS 細胞から染色体を直接的に別の細胞へと移入する新技術とゲノム編集技術を応用した染色体転座誘導技術によって、ヒト染色体領域をマウス人工染色体へ搭載する工程を大幅に短縮することに成功しましたのでお知らせします。 本研究成果により、メガベース規模のヒト遺伝子群を保持する動物の作製プロセスが飛躍的に加速し、ヒト染色体機能の理解や創薬研究の加速化に貢献できることが期待されます。

 

ポイント 

① マウス人工染色体(MAC)に数百万塩基対(メガベース Mb)規模のヒト染色体領域を搭載す

ることで、マウス・ラット個体などへヒト染色体領域を安定して導入することが可能です。

 

②ヒト染色体領域を MAC へと搭載する従来の方法は数年間に及ぶ時間と多大な労力が必要

で、困難性が高いことが課題でした。 

 

③本研究では、ヒト iPS 細胞から染色体を直接的に別の細胞へと移入する新技術と、

CRISPR/Cas9 を応用した染色体転座誘導技術によって、ヒト染色体領域を MAC へ搭載する

工程を大幅に短縮することに成功しました。 

 

④本技術を用いて、Mb 規模のヒト遺伝子群を保持する動物の作製プロセスが飛躍的に加速

し、ヒト染色体機能の理解や創薬研究の加速化に貢献すると期待されます。 

 

⑤ また遺伝子多型を持つ個人や疾患患者由来のヒト iPS 細胞の染色体を利用した、新たな

ヒト化モデル動物や希少疾患モデル動物の作製にも応用可能です。 

 

 

 

プレスリリース

 

Rapid human genomic DNA cloning into mouse artificial chromosome via direct chromosome transfer from human iPSC and CRISPR/Cas9-mediated translocation

 

Hitomaru Miyamoto, Hiroaki Kobayashi, Nanami Kishima, Kyotaro Yamazaki, Shusei Hamamichi, Narumi Uno, Satoshi Abe, Yosuke Hiramuki, Kanako Kazuki, Kazuma Tomizuka, Yasuhiro Kazuki

Nucleic Acids Research, 2024, 1–14

 

 

2023.7.31

 

ヒト⼈⼯染⾊体を導⼊したブタの作出に成功 !

遺伝性疾患の治療に対する⼈⼯染⾊体の有効性を⽰唆

 

Phenotypic features of dystrophin gene knockout pigs harboring a human artificial chromosome containing the entire dystrophin (DMD) gene 

 

 Watanabe M, Miyamoto H, Okamoto K, Nakano K, Matsunari H, Kazuki K, Hasegawa K, Uchikura A, Takayanagi S, Umeyama K, Hiramuki Y, Kemter E, Klymuik N, Kurome M, Kessler B, Wolf E, Kazuki Y, Nagashima H.

Mol Ther Nucleic Acids. 2023 Jul 23;33:444-453. 

 

プレスリリース

 

明治大学バイオリソース研究国際インスティテュートの渡邊將人研究員、同大学農学部生命科

学科の長嶋比呂志教授(兼 同大学バイオリソース研究国際インスティテュート所長)、鳥取大学

医学部生命科学科の香月康宏教授らの研究グループは、体細胞クローニング技術と人工染色体技

術を組み合わせることにより、世界で初めてヒト人工染色体を導入したブタの作出に成功しまし

た。

 

研究成果のポイント 

□ ゲノム編集を含めこれまで様々な遺伝子改変技術が開発され、多くの遺伝子導入ブタが作出さ

れてきましたが、数百万塩基対の(メガベース, Mb)規模の非常に巨大な遺伝子を導入したブ

タの作出は大きな課題でした。 

□ 体細胞クローニング技術と人工染色体技術を組み合わせることにより、ヒトジストロフィン遺

伝子全長(2.4Mb)を含む人工染色体を導入したブタの作出に世界で初めて成功しました。 

□ 本研究成果により、巨大遺伝子や複数の遺伝子を導入した遺伝子改変ブタの創出や、ヒト疾患

モデルブタを用いた治療法の開発、さらには再生医療や異種移植などの医学研究が加速するこ

とが期待されます。

 

2023.7.21

 人工染色体を用いて、がん不死化制御遺伝子のマッピングに成功!

 

Human artificial chromosome carrying 3p21.3-p22.2 region suppresses hTERT transcription in oral cancer cells | SpringerLink

Ohira T, Yoshimura K, Kugoh H.

Chromosome Res. 2023 Jun 24;31(3):17.

 

久郷教授、大平助教らのグループががんの不死化能を制御するTERT遺伝子を負に制御する遺伝子の存在を明らかにしました。

 これまで、ヒト3番染色体短腕(3p)21.3領域の欠失が高頻度で認められる口腔扁平上皮がん細胞(OSCC)の細胞株であるHSC3に微小核細胞融合法により正常ヒト3番染色体を導入した結果、hTERTの転写が抑制されることを報告してきた。

 本研究では、ヒト3番染色体のhTERT抑制機能をさらに追求するために、染色体工学技術とゲノム編集ツールを用いて、ヒト人工染色体(Human Artificial chromosome: HAC)に3p21.3-p22.2領域を搭載した3p21.3-HACを作製した。HACは細胞内において宿主染色体とは独立に維持され、サイズに制限なくゲノム領域を搭載することが可能な遺伝子導入ツールである。HSC3細胞へ3p21.3-HACを導入することにより、ヒト3番染色体を全長導入した際と同等のレベルでhTERT発現の抑制効果が認められた。一方、3p21.3領域からテロメア側が欠損したヒト3番染色体(hChr.3del3p21.3)を導入したHSC3では、hTERTの発現量に影響がなかった。以上の結果から、OSCCにおいて、3p21.3-p22.2領域内に少なくとも1つはhTERTの発現を抑制する遺伝子が存在することが示唆された。 

2023.7.18

染色体導入効率を飛躍的に改善する技術を開発

~ヒト/マウス人工染色体を用いたゲノム合成研究・再生医療研究を加速~

 

プレスリリース

 

Co-treatment of CHO cells with Taxol and reversine improves micronucleation and microcell-mediated chromosome transfer efficiency

Narumi Uno, Hiroyuki Satofuka, Hitomaru Miyamoto, Kazuma Tomizuka, Mitsuo Oshimura, Yasuhiro Kazuki.

Molecular therapy nucleic acids, July 14, 2023

 

 香月康宏教授、東京薬科大学の宇野愛海助教らの研究グループは、ヒトお よびマウス人工染色体 による疾患モデル細胞・動物作製、再生・細胞医薬品の開発を目 指しています。しかし、ヒト iPS 細胞をはじめ哺乳類細胞へヒト/マウス人工染色体を 導入する効率は不十分でした。本研究で、ヒト/マウス人工染色体を保有する CHO 細胞注 6をタキソールとリバーシンという2種類の化合物を混合して用いることにより、導入 効率を飛躍的に上昇させることに成功しました。

 

 本研究で開発した染色体導入効率を飛躍的に改善する技術は、合成 DNA を搭載したヒ ト/マウス人工染色体を用いたゲノム合成研究や、複数の治療遺伝子を細胞に届ける再 生・細胞医薬用ベクター技術の開発を大きく加速させるものと期待されています。

 

 

2023.4.26

 

 香月教授が生命科学科特別奨励賞授賞を受賞されました。この賞は、 「生命科学科卒業生を対象として教育、研究、社会・国際貢献において、顕著な功績を収めた者」に対し授与されます。

 授賞理由は、「染色体工学研究の発展に寄与したことに加え、卒業生初の生命科学科教授になられたこと」です。

 

2022.10.14

 

11/18にシンポジウムを開催いたします。

第10回実験動物科学シンポジウム

公益社団法人日本実験動物学会主催

 

「創薬研究のためのヒト化動物最前線」

 

2022.10.01

 

お知らせ

 

 

久郷先生が主任教授に

香月先生が教授に就任されました。

 

新体制でのスタートとなります。

今後ともよろしくお願いいたします。

 

2022.04.08

 

 香月 康宏准教授、里深 博幸 准教授、森脇 崇史助教、阿部 智志研究員を含む研究グループが、独自の染色体工学技術を用いて、完全ヒト抗体産生マウスの作製に成功! ヒトのレパトアを再現・抗体医薬品創出へ期待!!

 

Efficient human-like antibody repertoire and hybridoma production in trans-chromosomic mice carrying megabase-sized human immunoglobulin loci.

Satofuka H, Abe S, Moriwaki T, Okada A, Kazuki K, Tanaka H, Yamazaki K, Hichiwa G, Morimoto K, Takayama H, Nakayama Y, Hatano S, Yada Y, Murakami Y, Baba Y, Oshimura M, Tomizuka K, Kazuki Y.

Nat Commun. 2022 Apr 5;13(1):1841. 

 

ポイント

・これまでに抗体医薬創出のために、染色体導入技術を用いてヒト抗体産生マウスが作製

されていたが、ヒト抗体遺伝子を含むヒト染色体の安定性は完全でなく、その安定化によ

り、さらに高性能なヒト抗体産生マウスの作製が可能であると考えられた。 

・ 独自の染色体工学技術を用いて、ヒト抗体遺伝子全長を安定に保持するマウスの作製に成

功し、このマウスがヒトに類似した多様な抗体レパトアを再現していることを明らかに

した。 

・ 免疫することにより、抗原特異的な抗体が効率よく取得できることから、本ヒト抗体産生

マウスは安全性の高いヒト抗体医薬品の創出に役立つことが期待される。 

 

プレスリリースはこちらから。

2022.03.01

 

東京薬科大学との共同研究の成果が発表されました。

ヒトiPS細胞をはじめ、人工染色体を保持する様々な細胞パネルを作製致しました。

 

Panel of human cell lines with human/mouse artificial chromosomes.

Uno N, Takata S, Komoto S, Miyamoto H, Nakayama Y, Osaki M, Mayuzumi R, Miyazaki N, Hando C, Abe S, Sakuma T, Yamamoto T, Suzuki T, Nakajima Y, Oshimura M, Tomizuka K, Kazuki Y.

Scientific Reports. 2022 Feb 22;12(1):3009.

 

 

2022.02.10

 

 久郷教授が研究業績部門で学長表彰を受けられました(授与式は2/28)。

学長表彰は、本学の教育・研究・医療・社会貢献等において、特に顕著な業績があった職員又はグループに対して学長が表彰するものです。

 

受賞タイトルは「染色体工学技術の確立と発展に対する寄与」です。

 

2022.02.03

 

 本学の若手研究者に贈られる下田光造記念賞を消化器外科の柳生先生と大平助教とでダブル受賞致しました。

 

受賞論文は以下です。

 

Human chromosome 3p21.3 carries TERT transcriptional regulators in pancreatic cancer

T. Yagyu et al. 

Scientific Reports. 2021 Jul 28;11(1):15355. 

 

PITX1 inhibits the growth and proliferation of melanoma cells through regulation of SOX family genes

T. Ohira et al.

Scientific Reports. 2021 Sep 15;11(1):18405.  

 

2022.02.02

 

 久郷先生が執筆分担された図書が出版されました。

 

公益財団法人

遺伝学普及会日本遺伝学会編

「遺伝学の百科事典 継承と多様性の源」

 

丸善出版

 

2022.02.01

 

 泌尿器科から大学院生として研究を行っていた清水さんの論文が掲載されました。

ヒト9番染色体の長腕が膀胱がんのがん遺伝子とサブタイプに関与するという内容です。

 

 Activation of PPARγ in bladder cancer via introduction of the long arm of human chromosome 9. 

 Shimizu R, Ohira T, Yagyu T, Yumioka R, Yamaguchi N, Iwamoto H, Morizane S, Hilita K, Honda M, Takenaka A, Kugoh H.

Oncology Letters, 23, 92, 2022

 

 

 

 

さらに、この研究で第73回西日本泌尿器科学会総会 奨励賞受賞を受賞しました。

 

演題「Elucidation of a Novel Carcinogenic Regulatory Mechanism in Bladder Cancer by Chromosomal Engineering Technology

 

清水龍太郎、寺岡祥吾、弓岡徹也、山口徳也、川本文弥、岩本秀人、森實修一、引田克弥、大平崇人、本田正史、久郷裕之、武中篤

 

2022.01.30 

 

 ケンブリッジ大学との共同研究の成果が発表されました。細胞老化特異的な遺伝子の発現パターンを発見した新規知見です。

 

Locus-specific induction of gene expression from heterochromatin loci during cellular senescence.

Tomimatsu K, Bihary D, Olan I, Parry AJ, Schoenfelder S, Chan ASL, Slater GStC, Ito Y, Rugg-Gunn PJ, Kirschner K, Bermejo-Rodriguez C, Seko T, Kugoh H, Shiraishi K, Sayama K, Kimura H, Fraser P, Narita M, Samarajiwa SA, Narita M. 

Nature Aging, 2, 31-45, 2022

2022.01.28

 

 香月准教授を含む研究グループが、独自の染色体工学技術を用いて、新たなダウン症候群(ダウン症)モデルラットの作製に成功! ダウン症の脳病態のメカニズム解明に期待!!

 

A transchromosomic rat model with human chromosome 21 shows robust Down syndrome features.

Kazuki Y, et alAm J Hum Genet. 2022 Jan 20:S0002-9297(21)00470-5.

 

【研究のポイント】

 ◆ダウン症候群の病態研究のためにダウン症モデルマウスがこれまでに数多く作製されているが、一部の病態を示すに止まっており、より優れたモデル動物の作製が求められていた。

 ◆独自の染色体工学技術を用いて、ヒト21番染色体をラットに導入することにより世界で初めてダウン症モデルラットの作製に成功し、これまでにモデルマウスでは観察されていなかった小脳小葉の分岐形成過程に障害があることを明らかにした。

 ◆マウスに比べてラットはより複雑で高度な神経回路を構築していることから、本モデルラットはダウン症の脳病態のメカニズム解明に貢献すると期待される。

 上記研究成果により、ダウン症の様々な症状に対する原因遺伝子の解明や種々の症状改善のための治療法、治療薬開発への貢献が期待されます。

 

プレスリリースをご覧ください。

 

2022.1.10

 

 博士後期課程の山崎君が日本学術振興会 特別研究員 (DC2)採択されました。

課題タイトルは「発癌耐性メカニズム解明のためのゾウ化マウスの作製と解析」です。

 

2022.1.7

 

 本学、実験病理学との共同研究の成果が発表されました。がんの転移にかかわる遺伝子であるAMIGO2に対する抗体を作製しました。

 

 Establishment of an antibody specific for AMIGO2 improves immunohistochemical evaluation of liver metastases and clinical outcomes in patients with colorectal cancer.

Goto K, Osaki M, Izutsu R, Tanaka H, Sasaki R, Tanio A, Satofuka H, Kazuki Y, Yamamoto M, Kugoh H, Ito H, Oshimura M, Fujiwara Y, Okada F. 

Diagnostic Pathology, 17, 16, 2022

2022.1.3 

 

 本学、実験病理学との共同研究の成果が発表されました。血管新生に関する新たな知見です。

 

MTA1, a metastasis‑associated protein, in endothelial cells is an essential molecule for angiogenesis.

Ishikawa M, Osaki M, Uno N, Ohira T, Kugoh H, Okada F.

Mol Med Rep. 2022 Jan;25(1):11. doi: 10.3892/mmr.2021.12527. Epub 2021 Nov 15.

2021.11.10

 

 日本海新聞のコラム・論説〈潮流〉にて、久郷先生の3回目の記事が掲載されました。

2021.10.04

 

 日本海新聞のコラム・論説〈潮流〉にて、久郷先生の2回目の記事が掲載されました。

2021.09.16

 

 大平助教の論文がpublishされました。

PITX1 inhibits the growth and proliferation of melanoma cells through regulation of SOX family genes

Takahito Ohira, Suguru Nakagawa, Jumpei Takeshita, Hiroyuki Aburatani & Hiroyuki Kugoh

Scientific Reports. 2021 Sep 15;11(1):18405. doi: 10.1038/s41598-021-97791-6.

 

<要約>

 悪性黒色腫における新規のがん抑制経路を発見致しました。これまで我々は、がん抑制遺伝子であるPITX1の機能解析を進めてきましたが、今回はChIP-seq法を用いた網羅的な解析から、新規のPITX1のターゲット遺伝子としてSOX9を同定し、PITX1によるSOX9の発現制御がメラノーマにおいて増殖抑制に寄与することを明らかにしました。

 

2021.09.10

 

 日本海新聞のコラム・論説〈潮流〉にて、久郷先生と香月先生の染色体工学技術の未来構想についての記事が6回にわたって連載されます。ぜひ、ご覧ください。

2021.08.04

 

 ⾹⽉康宏先生と、中外製薬株式会社、株式会社 Trans Chromosomics、明治薬科⼤学 ⼩林カオル教授は⿃取⼤学発の独⾃の染⾊体導⼊技術を⽤いて開発されたヒト化マウスを⽤いて、ヒトの薬物動態予測(吸収)に成功いたしました。本研究成果は「British Journal of Pharmacology」2021 年 7 ⽉ 8 ⽇(オンライン版)に掲載されました。本研究成果によって医薬品の創製・開発研究などへの応⽤が期待されます。

Predicting quantitatively P-glycoprotein mediated drug-drug interactions and intestinal absorption using humanized mice

Miyake T, Tsutsui H, Haraya K, Tachibana T, Morimoto K, Takehara S, Ayabe M, Kobayashi K, Kazuki Y.

British Journal of Pharmacology . 2021 Jul 7. doi: 10.1111/bph.15612. 

2021.07.29

 

 消化器外科から大学院生として研究を行っていた柳生さんの論文がアクセプトされました。

予後不良なことで知られる膵がんにおいて、正常ヒト3番染色体がhTERTの発現を抑制するという内容です。

「Human chromosome 3p21.3 carries TERT transcriptional regulators in pancreatic cancer」

T. Yagyu et al. Scientific Reports. volume 11 : 15355 (2021) 

 

2021.01.22

 

香月准教授が研究成果について記者説明会を行いました。

プレスリリース

 

【研究の概要】

  ヒト人工多能性幹細胞(以下、ヒトiPS細胞)に、外来遺伝子を発現させるためのベクターの開発は、産業・医療への応用面において重要な役割を果たしてきました。しかし、品質が確認されたヒトiPS細胞に、直接的に染色体を導入する技術とその応用については未だ開発途上です。

このたび、香月 康宏准教授らの研究グループ(※)が、ヒトiPS細胞への、染色体レベルでの遺伝子群を導入することに成功し、その応用として3つの有効例を示すことに成功しました。これにより、これまでになかった遺伝子細胞治療、疾病モデル細胞の作製、創薬研究等への応用が期待されます。

(※)東京薬科大学、京都大学、キリンホールディングスの研究者を含む研究グループしたのでお知らせします。

 

Engineering of human induced pluripotent stem cells via human artificial chromosome vectors for cell therapy and disease modeling.

Kazuki Y, Uno N, Abe S, Kajitani N, Kazuki K, Yakura Y, Sawada C, Takata S, Sugawara M, Nagashima Y, Okada A, Hiratsuka M, Osaki M, Ferrari G, Tedesco FS, Nishikawa S, Fukumoto K, Takayanagi SI, Kunisato A, Kaneko S, Oshimura M, Tomizuka K.

Mol Ther Nucleic Acids. 2020 Dec 19;23:629-639. doi: 10.1016/j.omtn.2020.12.012. eCollection 2021 Mar 5.

2021.01.15

 

Experimental Cell Researchに中山助教(研究推進機構研究基盤センター)と久郷教授との共同研究成果が論文掲載されました。

 

Establishment of FXS-A9 panel with a single human X chromosome from fragile X syndrome-associated individual

 

Y. Nakayama. et.al.

 

<要約> 

 

 ヒトゲノムの中には様々なリピート(繰り返し)配列が多数存在している。リピート配列の存在する位置も多種多様だが、構造遺伝子領域に存在する場合、種々の疾患に関わることがある。その代表的なものに、トリプレットリピート病と呼ばれる、主として3塩基のリピート配列の長さがある閾値を越える(不安定化)ことによって責任遺伝子の機能不全、あるいは機能異常となり引き起こされる神経変性疾患群が知られている。

 

  脆弱X症候群(FXS)は、最も高頻度の家族性知的障害のトリプレットリピート病である。原因遺伝子のFMR1はXq27領域に存在しており、5’UTRに(CGG)を1単位としたリピート配列が存在している。FXSでは正常、保因者、患者がこのCGGリピートの長さによって分類され、保因者アレルが母性伝播する際に200リピート以上にまで伸長して主に男児で発症する。FXSの病態解明のためには、根本的病因である劇的なリピート伸長のメカニズムを再現できる系を構築して、そこに関わる分子とその機能を知る必要がある。

 

  現在、CGGリピート伸長のメカニズムは不明な点が多いものの、CGGリピートだけではなく、それを含む周辺ゲノム領域が重要であることが示唆されている。本研究では、正常、保因者、患者、それぞれCGGリピート長の異なるヒトX染色体を個別に齧歯類細胞にクローニングし、長大なCGGリピート領域でも、染色体単位で取り扱うことで安定にクローニングできることを示した(図)。今後は伸長前の保因者CGGリピート含有ゲノム領域だけを人工染色体ベクターにクローニングし、そのまま動物に導入することで、真のCGGリピート伸長の再現モデルを作製していく。本研究で作製した細胞は、そのための基盤資材として価値あるものである。また本論文は、長大なリピート領域を含むゲノム領域を安定に取り扱う方法論として、染色体工学技術が有用であることを示したものである。

 

2021.01.15

 

Science Advancesに熊本大学発生医学研究所の塩田倫史准教授との共同研究論文が受理されました(オンライン掲載日令和3年113日)

 

CGG repeat RNA G-quadruplexes interact with FMRpolyG to cause neuronal dysfunction in fragile X-related tremor/ataxia syndrome

S. Asamitsu. et.al.

 

(概要)

 

  脆弱X症候群(FXS)の主要関連疾患であるFXTAS脆弱X随伴振戦/失調症候群)は、責任遺伝子が脆弱X症候群と同じFMR1であり、5’UTRCGGリピートを含むFMR1遺伝子のmRNAが原因となって発症する神経変性疾患である。FXTASでは、保因者レベルのCGGリピートを持つFMR1mRNAが発現しており、そのmRNAが細胞毒性を持つことが示唆されていた。また、FXTASの死亡例の脳内には凝集体ができている知見は、病原性タンパク質のgain-of-functionメカニズムが病態に関わることを示していた。近年になって、FXTASでは、FMR1CGGリピート領域からRAN(Repeat-Associated Non-AUG)翻訳という機構を通して、リピート由来の病原性のポリペプチド(FMRpolyG)が産生されることが明らかにされた。この発見により、FXTASRNA毒性と病原性タンパク質のgain-of-function2つを通した病態発症メカニズムを持つと考えられたが、これらが相互にどう関係しているかは明らかにされていなかった。本研究はその関係を明らかにしたものであり、脆弱X症候群で保因者と分類されるレベルに伸長したCGGリピート領域を含むFMR1mRNAが形成する特殊なグアニン四重鎖構造(G4)が、同リピートからRAN翻訳されるFMRpolyG(プリオノイドタンパク質)の凝集を起こすことで神経障害に至ることを示した。本論文はこの病態メカニズムを「G4プリオノイド」と定義し、G4プリオノイドによる神経障害が5-アミノレブリン酸の投与により治療できる可能性と、G4プリオノイドがFXTAS以外の神経障害疾患にも共通のメカニズムであることを示唆した。(研究の詳細は熊本大学のプレスリリースを参照:https://www.kumamoto-u.ac.jp/whatsnew/seimei/20210114 )

2020.12.04

 

科学雑誌へのレビュー掲載のお知らせ

 

実験医学 Vol.38 No.17 2020」 細胞医薬の特集

「安全で機能的なデザイン細胞医薬のための次世代遺伝子導入技術」と題して、

修士2年生の山崎君、宮本君と香月准教授のレビューが掲載されました。

2020.7.28

 

 香月准教授らのグループがダウン症候群の原因解明の一助となるモデルマウスの作製に成功したことを受け、令和2年7月15日(水)に記者説明会を行いました。
このモデルマウスにより、ダウン症の原因遺伝子解明や症状改善のための治療薬の開発が前進することが期待されます。

 

<研究内容について>

 ダウン症候群(通称;ダウン症)は、通常は2本であるヒト21番染色体が、3本になることで引き起こされる先天性疾患で、未だ、どのようなヒト21番染色体上の遺伝子(群)がそれらの症状に関係しているのかは不明な部分が多いのが現状です。
この謎を解明するため、ダウン症特有の表現型を示すモデルマウスが作製されていますが、これまでのヒト21番染色体をマウスに移入する技術では、組織間で保持率にばらつきが見られるという大きな問題がありました。

  このたび、香月准教授らの研究グループは、鳥取大学発の独自技術であるマウス人工染色体ベクターを用いて、ヒト21番染色体を巨大な領域のまま移入したマウスの作製に成功しました。これらのマウスでは、導入したヒト21番染色体領域が安定的に保持され、ダウン症の特徴的な症状がみられることから、ダウン症の研究において極めて有用な資材になると考えられます。

 

論文はeLifeの掲載されました。

A non-mosaic transchromosomic mouse model of Down syndrome carrying the
long arm of human chromosome 21.

Y Kazuki. et al. 


詳細については、プレスリリース資料もご覧ください。

2020.4.1

 

分野名変更のお知らせ

 

本教室では名称を「細胞ゲノム機能学分野」へ変更致しますことをお知らせいたします。

 

2020.02.03

 

Biotechnology Lettersに博士課程の稲岡君の論文が掲載されました。

A novel Xist RNA-mediated chromosome inactivation model using a mouse artificial chromosome.

D. Inaoka. et.al.

 

<要約> 

 哺乳類の雌では、二本あるX染色体のうち片方を選択的に不活性化することで、雌雄間(XX/XY)における機能的なX染色体の本数を等しくする機構が働いている(X chromosome inactivation; XCI)。さらに、クラインフェルター症候群(XXYやXXXYのように雄において2本以上のX染色体を持つ)やX染色体を3本以上もつ雌の場合でもXCIは働いており、機能的なX染色体を1本にするためにその他のすべてのX染色体を不活性化していることが知られている。このようにXCIは「X染色体の本数を認識し、1本を残してその他を不活性化する」特徴的でダイナミックな機構であることが明らかにされている。また、その分子機構については、X inactive specific transcript(Xist)遺伝子がコードするlong non-coding RNA(Xist lcnRNA)が転写された染色体に選択的に集積することや、その集積の際に不活性化に必要な因子を呼び込むことがこれまでに明らかにされている。一方で、染色体の計数や選択を制御する因子などは、解析技術が発達してきたにもかかわらず未だに明らかにされていない。その原因のひとつとして、常染色体にXist遺伝子のcDNAを導入したものなど、Xist lncRNAの解析に用いる資材が解析においてバックグラウンド(導入した遺伝子領域)の影響が想定されるものしかないことが挙げられる。

 

 本研究では、当研究室で開発されたマウス人工染色体(Mouse artificial chromosome; MAC)を基盤として、Xist lncRNAを介した染色体不活性化機構の解明に向けた新規染色体不活性化モデルを開発した(Xist-MAC, 下図)。Xist-MACは、Xist遺伝子以外のXCI関連因子や内在性の遺伝子領域が存在しないシンプルな不活性化モデルであることから、染色体上の因子に影響されないXist lncRNAの振る舞いを検証可能である。本ツールは、Xist lncRNAの分子機構の追求に加え、XCI関連因子のスクリーニングなど、XCI研究の幅を広げる技術として期待される。

2019.11.18

 

Scientific Reprotsに大平助教の論文が受理されました。

An efficient protein production system via gene amplification on a human artificial chromosome and the chromosome transfer to CHO cells.

T. Ohira. et al.

 

<要約>

 近年、タンパク質や核酸などの、所謂バイオ医薬は、有効な治療法がない難しい疾患やがんの治療において大きく期待されている。しかしながら、バイオ医薬は、低分子医薬と異なり、その製造プロセスが複雑であるうえに、高コストであるという課題を有している。したがって、再現性が高く、安定供給可能であるとともに低コスト化を実現するためには、高い生産技術を確立することが重要である。
 
 人工染色体ベクター(Human Artificial Chromosome; HAC)は細胞内において宿主染色体とは独立に維持され、搭載遺伝子の長期的な安定発現が可能である。一方、核マトリックス結合領域(Matrix attachment region; MAR)/哺乳類複製開始領域(Mammalian replication initiation region; IR) を含むプラスミドは細胞内で効率よく遺伝子増幅を起こす。本研究ではヒト人工染色体(HAC)技術にIR/MARを応用し、遺伝子増幅とその発現安定性を両立するIR/MAR-HACシステムの構築をした(図)。IR/MAR-HACシステムを用いることにより、抗体医薬を含めた組換えタンパクを高生産かつ安定的に供給可能な新しい細胞株の樹立が期待できる。

2019.10.03

東京都内で行われた「病のない未来」アイデアコンテストにて、ノーベル賞受賞者を含む審査員の前で学部4年生の飛知和君が発表。

2019.8.13

 

plos one に大平助教の論文が受理されました.

PITX1 protein interacts with ZCCHC10 to regulate hTERT mRNA transcription

T. Ohira et al.

<要約>

 テロメレースは、多くのヒトがん細胞で活性化されており、不死化能と増殖能亢進に重要な役割を担っている。一方、正常ヒト体細胞ではテロメレース活性はほとんど認められない。これらのことから、テロメレース制御機構の破綻が発がん過程に強く関与していると考えられる。これまで我々は、テロメレース抑制遺伝子としてpaired-like homeodomain1 (PITX1)を同定した。PITX1は、テロメレースの酵素サブユニットであるhuman telomerase reverse transcriptase (hTERT) 遺伝子の発現を抑制する転写因子であることを見出した。一方、多くのタンパク質は単独で機能するわけでなく、他のタンパク質との相互作用によって複合体を形成して機能していることから、機能単位としてはたらくタンパク複合体の構成成分を決定することは、目的遺伝子の機能を解析する上で有効な手段である。
  本研究において、PITX1に結合する新規分子を明らかにするためにFLAGタグを付加したPITX1タンパクを用いて、免疫沈降法とLC/MS/MSタンパク同定法によるプルダウン解析を行った。その結果、PITX1と複合体を形成する可能性のある新規遺伝子としてzinc finger CCHC-type containing 10(ZCCHC10)を同定し、テロメレース抑制機構に関わる新規のタンパク複合体としてPITX1/ZCCHC10の存在を示した。

2019. 2. 4

PNASに香月准教授の論文が受理されました.

Humanized UGT2 and CYP3A transchromosomic rats for improved prediction of human drug metabolism.

Y Kazuki et al. 

 香月准教授らのグループは新たに開発した人工染色体技術を用いて、従来の遺伝子導入技術では導入できなかった、重要な薬物代謝酵素であるヒトCYP3AクラスターならびにヒトUGT2クラスターの遺伝子のラットへの導入に世界で初めて成功しました。さらにゲノム編集技術を利用して、もともと存在するラットのCYP3A遺伝子やUGT2クラスターを破壊することで、完全なヒト型CYP3A/UGT2ラットの作製に成功しました。

 本研究開発によって、ヒトに対する安全性予測が向上すると共に、医薬品開発のスピードアップと成功確率向上に大きく貢献できるものと考えられます。
さらに、人工染色体技術とゲノム編集技術によるヒト型ラットの作製技術は、医薬品開発のための抗体産生ラットや疾患モデルラットの作製にも有用な技術になると期待されます。

2018. 12. 1

 

BBRCに大学院生の平松君の論文が受理されました.

Generation of a novel isogenic trisomy panel in human embryonic stem cells via microcell-mediated chromosome transfer.

K. Hramatsu et al

 

 

2018.11.16

公益財団 ホクト生物科学振興財団の平成30年度研究奨励金給付事業に大平助教が採択されました。

2017.8.2

 

7.30に行われた「ひらめき☆ときめきサイエンス」の様子が日本海新聞に掲載されました。

2017.6.19

 

科学雑誌へのレビュー掲載のお知らせ

 

生体の科学 col.68 No.3 2017」 核内イベントの時空間制御の特集

「ゲノムインプリンティング-核内におけるインプリント遺伝子の発現動態」と題して、

修士2年生の片岡さんと久郷教授のレビューが掲載されました。

 

2017.6.7

 

中・高校生を対象とした研究体験募集!!(参加無料)
 私たちと一緒に大学の研究室で, 細胞のミクロの世界を覗いてみませんか?
「ひらめき☆ときめきサイエンス」

鳥取大学医学部内 7月30日(日)に開催です。

対象: 高校生・中学生

申込締切:7月23日

申込先:http://www.jsps.go.jp/hirameki/

詳しくは下記のパンフレットをご覧ください。

 

2017.4.1


第74回染色体工学研究センターセミナー開催のご案内

 

 

下記のとおり染色体工学研究センターによるセミナーを開催させていただきます。

ご多忙中とは存じますが、ぜひご参加下さいますようご案内申し上げます。

 

【演 題】DNAバーコードとゲノム編集による分子・細胞動態計測の拡張

 

【講 師】谷内江 望(やちえ のぞむ)先生

東京大学先端科学技術研究センター 准教授

 

【要 旨】

 超並列DNAシーケンシング技術はパーソナルゲノムのインパクトとともに、「DNAバーコード」という考え方によって様々な細胞のフェノタイピングを高速化した。今回の発表では、はじめに最近の高速スクリーニングにおけるDNAバーコードの様々な利用に触れたあと、タンパク質間相互作用等の複数の因子が関わる細胞内分子動態の計測を高速化するために私達が開発した「バーコードフュージョン法」を紹介する。バーコードフュージョン法を酵母ツーハイブリッド(Y2H)法に実装することによって、最低でも250万のタンパク質ペアについてタンパク質間相互作用ネットワークを一人の研究者が2-3週間程度で計測できることが実証された。さらに、発表の後半には、DNAバーコードとゲノム編集を利用して細胞分化、発生や試験管内細胞進化といった不均質な細胞集団の動態を一斉にトレースする手法などDNAバーコードを利用した様々な未来展望について議論する。

 

■日時/4月17日 (月)15:00~谷内江 望 先生

 

■会場/生命科学科棟2階 会議室

2017.1.13

稲岡大悟さん(博士前期課程2年)が、日本学術振興会特別研究員(DC1)に採用が内定しました!
特別研究員制度は、我が国の優れた若手研究者に対して、自由な発想のもとに主体的に研究課題等を選びながら研究に専念する機会を与え、研究者の養成・確保を図る制度です。

2016.12.14

プロジェクト会議

私たちの教室では毎年恒例で、1年間の研究成果・進捗状況をポスター形式で発表するプロジェクト会議を行っています。今年は、それぞれのグループリーダーによるサマリーの後に、学生とスタッフ合わせて28演題のポスターを準備、個々の研究のさらなる発展を目的に活発な討論会を実施しました。

2016.6.24

エピジェネティクス研究会より発行されたニュースレター第42号において、修士1年生 片岡美喜さんのコメントが第10回年会に参加した若手研究者の感想として掲載されました.

2016.4.12

文部科学省研究費新学術領域研究「がん研究分野の特性等を踏まえた支援活動」において、

行われた66名の研究者によるがん研究の内容が全6巻の読本としてまとめられました。とりわけ、読本③-6においては、久郷教授らのグループの染色体工学を応用したがん抑制遺伝子の発見についての研究が紹介されています(がん細胞に不死化能を与える遺伝子TERTの抑制遺伝子としてPITX1を同定した研究について)。

http://ganshien.umin.jp/research/epub/

 

ご覧になる場合はePub形式のファイルを開くアプリが必要です。詳しくは上記のリンクをご覧ください。

 

2016.4.7

5年に一度開催される国際人類遺伝学会(ICHG) at 京都 (4/3-7)において、博士前期課程の稲岡大悟君が受賞には至りませんでしたが、ベストポスター賞の最終候補に選ばれました(11人/466人中)。

演題タイトル

「Functional analysis of Xist long noncording RNA using mouse artificial chromosome (MAC)」

左から2番目が稲岡君です。

2016.3.8

大学HPの職員レポートに大平助教を紹介していただきました.

 

2016.3.4

博士課程の砂村君が米子医学会賞を受賞しました.

2016.2.15

Scientific Reports に博士課程の砂村君の論文が受理されました.

Regulation of functional KCNQ1OT1 lncRNA by β-catenin.

N. Sunamura et al.

2016.1.12

化学同人

「みんなの生命科学」

北口哲也 他 著

 

高校生など一般の方々に向けた生命科学の図説教科書に

老化と寿命のパートで久郷教授のテロメアFISHの写真

生命の基本的なしくみのパートで染色体構造の説明において

宇野助教のマルチカラーFISHの写真が使用掲載されました.

 

 

 

2016.1.9

昨年12月に神戸で行われた 第38回 日本分子生物学会にて大平助教が若手優秀発表賞を

受賞しました.

演題は 3T18-02 「miR-19bは, メラノーマにおいてPITX1を阻害してhTERT発現を制御する」です.

2015.12.30

Cancers に論文が受理されました.

Kugoh H, Ohira T et al.

Studies of Tumor Suppressor Genes via Chromosome Engineering

2015.12.15

Mol Ther Nucleic Acids. に論文が受理されました.

Uno N et al.

Development of a Safeguard System Using an Episomal Mammalian Artificial Chromosome for Gene and Cell Therapy.

 

2015.12.05

第59回 染色体工学セミナーのお知らせ

 

講師:広島大学大学院生物圏科学研究科 教授

    清水 典明 先生

 

演題:ヒトゲノム由来の染色体外因子

    その形成、性状、排出、IR/MAR遺伝子増幅法から、組換え蛋白産生まで

 

日時:12/8(火) 16:00-

会場: 生命科学科棟2階 会議室

 

*大学院生、教員を対象としたセミナーですが、学部学生も歓迎致します。

2015.10.26

Biochem Biophy Res Commun. に論文が受理されました.

Nishio et al.

Repression of hTERT transcription by the introduction of chromosome 3 into human oral squamous cell carcinoma.

2015.10.20

日本人類遺伝学会 第60回大会にて香月准教授が大会最優秀ポスター賞を受賞 されました。


平成27年10月15日~17日、京王プラザホテル(新宿)で開催された日本人類遺 伝学会 第60回大会にてポスター発表があり、優秀賞候補演題の中から、香月康宏准教授が大会最優秀 ポスター賞を受賞しました。

大会最優秀ポスター賞
[BP-1]染色体工学技術を用いた新規ダウン症候群モデルマウスの作製
http://www.congre.co.jp/jshg60/

2015.8.30

全国の高校生を対象として, 染色体工学を教材に大学の研究室を体験してもらう「ひらめき☆ときめきサイエンス」を実施致しました。

このイベントは研究機関で行っている最先端の科研費の研究成果について, 小中高の学生にふれて頂き科学の面白さを感じてもらう日本学術振興会のプログラムです。

 

ご参加いただきました皆様方に, 改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。

 

イベントの様子は, 8.29に中海テレビにて取り上げて頂きましたので以下のリンクよりご覧ください。

 

中海テレビfacebookより

https://www.facebook.com/ChukaiTV/videos/875061159252112/

 

2015.7.27

高校生を対象とした体験実習生募集!!(参加無料)
 大学の研究室で一緒に, 私たちの体を構成する細胞のミクロの世界を覗いてみませんか?
「ひらめき☆ときめきサイエンス」 8月29日(土)に開催です。

申し込み及び詳しくは下記のパンフレットをご覧ください。

http://www.med.tottori-u.ac.jp/files/22542.pdf

2015.6.16

公開講義のお知らせ

夢ナビライブ2015 東京会場 久郷教授  講義予定

「世界最先端の染色体工学技術によって、がん発生のメカニズムを探る」

日程;2015年7月11日 7限目16:00-16:30 @東京ビックサイト

2015.6.2

香月康宏准教授が、日本実験動物学会奨励賞を受賞されました

2015.5.31

久郷裕之教授の「ゲノム編集技術」に関するコメントが読売新聞に掲載されました

2015.5.17

久郷裕之教授が北里大学同窓会特別奨励賞を受賞されました

2015.5.9

大平崇人助教が鳥取大学医学部生命科学科奨励賞を受賞されました

2015.3.6

大平君が米子医学会賞を受賞しました

2015.1.13

Scientific Reportsに論文が受理されました

Ohira T et al.

miR-19b regulates hTERT mRNA expression through targeting PITX1 mRNA in melanoma cells.

2015.2.25

久郷教授が日本学術振興会より平成26年度の審査委員の表彰を受けました

2014.12.22

久郷裕之教授と大学院生砂村直洋君の総説「長鎖ノンコーディングRNAによる染色体ドメインレベルの遺伝子発現制御」が細胞工学(学研メディカル秀潤社)最新号に掲載されました

2014.10.25

久郷裕之教授が「鳥取大学サイエンスアカデミー がんは遺伝子と染色体の病気」と題し、

鳥取県立図書館にて市民公開講義を行いました

2014.8.4.-6

「雲雀丘学園サイエンスキャンプin鳥取大学」にて高校生を対象に研究体験を実施しました

2014.5.1 久郷裕之先生が教授に着任されました